どうも! GW(ゴールデンウィーク)に突入して、アゲアゲ↑な筆者とも(@tomo20140823)です。
今回は、先日発売したばかりの「僕だけがいない街 最終巻(8巻)」を読み終わりましたので、感想を書いていきたいと思います。
※ネタバレを含みますので、まだお読みになっていない方は漫画(僕だけがいない街(8))を読んでから、続きを読まれることをおすすめします。
表紙について
「だ、誰もいねぇ!」
前もってネットショップで予約をしていた「僕だけがいない街 8巻」。
「ついに悟と八代の決着がつくのか……楽しみすぎる!」「でも、これを読んだら物語が終わってしまう……切なすぎる……」と、なんとも言えない気持ちで届いた封筒を開封し、最終巻を手に取った私の第一声がそれです。
「正直、シビれた……←」
というのも、予約の段階ではまだ表紙が載っていなかったんですよね。最終巻って普通は「主人公 バーン!」か「全キャラクター バーン!」のどちらか、というイメージがあって、いずれにせよキャラクターを押し出すんだろうなと思ったら……これですよ。
「素晴らしい… 素晴らしいぞ 悟(三部けい)… そして賢也(装幀・デザイン星野ゆきお for VOLARE inc.)」
それでも「カバーを外したら誰かいるかも」と思って外してみたところ、……「やっぱりだれもいない!」この潔さと静かに降る雪の街に、堂々と赤い文字で書かれた帯の「完結」という2文字が映える映える! これは本編に期待せざるを得ないでしょう。
#41 待たせたね 2005.08
山茶花池公園に到着した悟達。この決戦の地で、ついに八代との戦いの火ぶたが切られます。作者がしっかりと読者に対して、公園全体の地図やスケジュールなどを公開しているので、これから「いつ」「どこ」で決戦が行なわれるか想像してドキドキしました。
まずは、さっそく八代が動き出しましたね。木に隠れて見えないのですが、数ある山荘のうち○○荘にヤツはいつもの練炭を手慣れた作業でしかけていきます。
そして安定のケータイを忘れる佐知子さん←
(↑これ、よくよく7巻の終わりを読み返してみたら八代が佐知子のカバンちゃっかり預かってるじゃないか! スケジュール表も手にしてる!)
ところが、ケータイを忘れた佐知子から「りんどう荘に来て」と久美ちゃんにメールが届きます。
いつもの八代の手口!
「やばいやばいやばいっ! 久美ちゃんりんどう荘に行っちゃったよ! しかも黒いヤバそうな人影もいる! 悟! はやく! はやく来てくれ~!」と思いながら読み進めると、すっと回想に入りました。
「待たせたね ケンヤ」からの怒濤の流れは興奮しましたね。愛梨と会った後にすべての記憶を思い出した悟。そして、事務所の盗聴に気づいていた賢也。犯人をあっさりと共有し、しっかりと対策をしていました。
久美ちゃんへの八代(佐知子ケータイ)からのメールは、悟(久美ちゃん母ケータイ)に届き、悟(久美ちゃんケータイ)から八代のいる「やまぶき荘」から安全な「りんどう荘」と打ち替えて転送していたんですね。
出し抜かれた八代は「やまぶき荘」で、ただただ驚愕していましたね! やったぜ!
緊張感のある回だったのですが、決戦について何も知らず、はしゃいでる久美ちゃんが子どもらしく元気いっぱいで癒されました。ただ、八代がこのまま終わるわけないんですよね……
あと、お弁当を運ぶときの久美ちゃんへのメールって誰が送ったんでしょうか。最初、佐知子だと思ってたんですよ。その後、八代から盗まれたんだと思ったら、その前に盗んでるっぽいです。佐知子は久美ちゃんが来て「ナイスタイミング!」とか言ってたし。
じゃあ八代が送ったって事かとも思ったんですが、これであってますかね? 理由は「佐知子のメールが久美ちゃんに届くか確認するため」とか。悟が佐知子のフリして送ったんではないかとの説もあるんですが、これこそ何のためだろう。ふつうに悟としてメールすればいいのでは……謎だ!
#42 目標(ターゲット) 2005.08
やまぶき荘で八代が驚愕の表情をしていたため、「目の前に悟がいるのか! ついに相対するのか!」と思って続きを読みましたが違いました←
第1ラウンドは悟と賢也の勝利でしたが、もちろん八代はここで引くようなヤツではありません。第2ラウンドと言わんばかりの仕掛けで……
え? やまぶき荘には仕掛けがなかった……どういうことだってばよ……
#41でしっかりガムテープ貼ってたのに、そこはやまぶき荘じゃないってこと? 澤田さんが回収した仕掛けは#41でガムテープ貼ってた別の荘のってことか! うわ~!だまされた!
これもし悟がやまぶき荘にドヤ顔で行ってたら、証拠がないから八代がしらばっくれるパターンになってたかもしれないのか……恐ろしすぎる。そして、なんかガラスに映る八代の頭からキラキラ光る線が伸びてるんですけど、たぶんこれ蜘蛛の糸的な演出だと思います。
てか久美ちゃんがいないんですけどおおおおおおおお!!!!!←
マジかよ。行方不明って今度こそヤバイヤツだこれ! 悟がまた違和感を探し出したから、また数分前にリバイバルするのかと思いきや、
しないのかよおおおおおおおお!!!!!!←
久美ちゃんボートの上で池の真ん中でヤバイって! あのヒゲ(八代)がバーベキューのときドリルとノコギリ使って、船に細工していたのかもしれない!
どうする!どうするの!悟! って思ってたら、「判ったよ 八代先生」来ました!これで勝てる! 勝てる……か?
ついにラスト、橋の上で対立する2人の演出にシビれました。
#43 告白 2005.08
橋の上で悟を殺すために仕掛けを施していた八代。そこに颯爽と登場した我らが悟。
八代はどうやらスケジュール表に細工をしていたようです。いつしたんだよ! ってつっこもうとしたらしてた! 久美ちゃんに「どうぞ」って#41で手渡してた! あの手袋は八代しかしてないからな!
それでも八代の思惑とは違ったようです。悟が15分ほど来るのが早かった! どうしてか八代にはわからない。まさか久美ちゃんを見殺しにするわけないし(私は他のメンバーに助けに行ってもらったのかな?と思いました)
でもさすが悟でした。「やり遂げたいという意志」「前に進む覚悟」で数十年眠っていた体で八代にタックルをしかけて橋の下の川にダイブ! 15分早かったのは久美ちゃんを助けたあとダッシュでかけあがったからなんでしょうね。普通に動けるようになっているなんて、悟演技派だぜ。
個人的には、悟と八代が一瞬でもわかりあったことが良かったと思いました。
最後、八代は久美ちゃんにすごく睨まれてたけど、そりゃああんな目で見られたら蜘蛛の糸切れるよね←
#44 僕だけがいない街 2012.01
久美ちゃんとのやりとりがおもしろかった。高卒認定とって「ニヤニヤ」してる悟や「長いよ!」のくだりの2人とか。後日談で2人の話を描いてくれないかな~。
卒業文集は全部夢がかなっていてよかったね! 悟! 1巻にでてきたであろう編集者もやさしくなってるっぽいし、作者の顔が見えたのかな?
最後、佐知子の「雪降るから傘持っていきな」か~ら~の愛梨と出会って、最後のページ。たぶんあの足跡の距離だと「相合い傘」してますよ! あの2人!
もう、いきおいで家に2人で帰って、みんなから漫画のアニメ化のお祝いクラッカーでもぶちまけられてしまえ!
僕のいない時間に、みんなの中に僕がいた。その時間こそ僕の宝物だ。
だから「僕だけがいない街」……か。
最高のエンディングでした! めちゃくちゃおもしろい漫画をありがとうございました!
おまけページ 非日常的な日常 2016.03
作者の三部けい先生が家族でアニメの現場や映画の現場へ行ったことなどをエッセイ風に描かれています。3年9ヶ月の連載だったのか……一読者として感慨深いです。
感想 まとめ
ついに読み終わってしまった……というのが正直な感想です。おもしろい漫画はずっとその世界に浸っていたいと思ってしまうので、寂しいです。
で・す・が!
僕だけがいない街 外伝(仮)もヤングエース7月号(6月4日)発売から連載開始されるそうで楽しみです。
作者の三部けい先生が「本当は描きたかったけど、本編から割愛せざるをえなかったエピソード」とのこと。個人的には「雛月とヒロミがどのようにしてくっついたのか」とか、「その後の悟と久美ちゃんのおもしろいやりとり」とか、「最後に出会った愛梨とどうなったのか」なんかも描いてもらえたらうれしいです。
まだまだ続く「僕だけがいない街」! これからも応援しつづけます!
僕だけがいない街(8)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース)
- 作者: 三部けい
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2016/04/27
- メディア: Kindle版
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