どうも! 筆者とも(@tomo20140823)です。
ネット上でめちゃくちゃ話題になったWEB漫画「ファイアパンチ」について感想を書いていきたいと思います。ついこのあいだジャンプ+で連載が開始されたばかりなんですが、めちゃくちゃおもしろかったんですよ。どれくらいかって進撃の巨人がでてきたときくらいの衝撃でした。それくらい1話目が完璧すぎたので、この続きは漫画を読んでから読んでほしいです! ていうか読んで!←
1.強烈なフックが見事に決まった
ファイアパンチは「腕を切り落とす」「めちゃくちゃ仲の良い兄妹」「人の肉を食べる」など、キャッチーなキーワードがはまり、読者に強烈な印象を残すことに成功しています。そして見事にSNSで拡散され、いっきに話題になりました。
私も友人に説明する際、「とにかくすごい!」「とにかく読んでくれ!」としか言いようがなかったのですが、それでも振り絞って物語の核心、もといネタバレを防ぐよう言葉をつむいだら上記の「わかりやすいすごさ」を使っていました。
漫画ってどんなにすごくても読んでもらえないと話にならないので、話題づくりにことかかない、フックがありまくりなファイアパンチはすごいなと思いました。ただ、この話題になったキーワード、ただのフックではないんですよ。しっかりと物語と密に連携しているんです。
2.用意した舞台と材料が完璧にかみ合って動機に繋がる点
注目すべきは「めちゃくちゃ仲の良い兄妹」「人の肉を食べる」など、キャッチーでハードな描写が、すべて人物の「動機」の「材料」として直結している点です。
表面上は「話題になって客寄せ」になっているかもしれませんが、本当に重要なのはそこじゃないと私は考えます。声を大にして言いたいのは、提示された舞台と材料によってストーリーの「当然そうなる」「当然そう動く」という流れが完璧なんですよ!ってところです。
Aということが事柄がおきて、Bになる。BになったからCがおこる。A→B→Cと流れるようにストーリーが違和感なく進むんです。
祝福者「氷の魔女」による雪で飢餓が蔓延している世界。
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その中の小さな村にたどりついた兄妹が村人達から貴重な物資で助けられる。
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恩返しに不死身の祝福者だからできる自身の切り落とした腕を村中にくばる。
※ここで「めちゃくちゃ仲の良い兄妹」「人の肉を食べる」というキャッチーな描写をはさむ
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自由の国の兵隊がきて、その腕が村中にあることを知り人肉を食べる危険な人間が住む村だと勘違いをする。※「人の肉を食べる」という描写により勘違いが生まれ→炎で焼かれる
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兵隊のリーダーである祝福者の「燃え尽きるまで絶対に消えない炎」で村中が燃やし尽くされる
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不死身の祝福者である主人公達は、燃えながらも生きるが完全ではない妹は死んでしまう。※主人公は途中、あまりの苦しさに死のうとするが「めちゃくちゃ仲の良い兄妹」の妹を亡くすという描写で復讐するために生きることを決意する。
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ファイアパンチ
完璧すぎる。
「いやいやいや。炎をはなつ前の兵隊たちに、あの人肉は祝福者の主人公の腕だって説明すればよかったんじゃない?」という意見をネットでみましたが、たとえば、兵隊の祝福者が「この村に祝福者はいるか?」ときいたとき「いる! オレだ! そして人肉はオレの腕だ!」と言えるでしょうか?
「こいつらは人じゃない」と言いはなった不信感バツグン(現に主人公は「奴隷にする気か…」)の兵隊に言うはずがないし、まさかその直後、村を焼き尽くされるとは思わなかったでしょうし。
3.能力の生まれる過程が斬新すぎる
普通、「ファイアパンチ」っていったら、ワンピースのエースみたいなかんじで自分の体から火がでてくるやつを想像するじゃないですか。拳から火だしてパン~チ! みたいな。ところがどっこいですよ。主人公の「不死身の能力」と「第三者からの攻撃だっ た燃やし尽くすまで消えない炎」の組み合わせって、本気で能力バトル漫画の盲点というか、これどうやって思いついたのってぐらいすごいことなんですよ! 斬新だし、文字通り熱い展開すぎる! これは思いつきたかった!←
あと、敵をやっつけるところの描写なんですが、ワンピースとかだったら大きいコマをつかって「ドン!」じゃないですか。ファイアパンチはそれがないんですよ。タイトルファイアパンチなのに「ファイアパンチ」してる描写がないって! そこにタイトルをもってくるセンス! バツグンですわ!
4.タイトルが「ファイアパンチ」しかありえない
読む前は「シンプルなタイトルだな」くらいにしか思っていなかったのですが、読み終わったらあとはもうこのタイトルしかありえないと強く感じました。でもネットでは「タイトルだっさい」って書いたあったんですよ。おいおいおいおいおい、めちゃくちゃかっこいいし、しっくりくるでしょぉおがぁああ!←
でもせっかくなんで、いくつかタイトルを考えてみました←
- 雪国の炎人
- ホワイトレッド
- 炎の拳
- インモーラウファイアー
やっぱりファイアパンチが一番ですね!
5.今後の展開をある程度予想しやすい
炎の祝福者である兵隊の元へ復讐にいく主人公。なんやかんやあって、兵隊に会えるはず。
会ったときに復讐が始まると思うんですが、この兵隊はすべての元凶である「氷の魔女」を倒そうとしているんですよね。
おそらく、なんやかんやあって「主人公」VS「氷の魔女」になりそうな予感がします。
あともう一つのパターンは「主人公」VS「氷の魔女」はそのままに、途中の過程で復讐するはずだった炎の祝福者が氷の魔女に殺されている。オレの獲物をうばいやがって的なかんじの逆恨みでVS「氷の魔女」になったりする……かも。
こんなふうにある程度、読者に物語の続きを想像させることって大切だと思います。いろいろ考えることって楽しいですし、それを周りの人と話して共有することも楽しいです。さらに、その想像のななめ上を行かれた日には私は発狂するほど興奮すると思います←
追記 ななめ上後方伸身2回宙返り3回ひねりされました。興奮がヤバイです←
6.第2話について
「失速した……」という評価がネットでされていますが、読み込みが足りてないな←と思いました。「1話目の焼き回しじゃないか」とか、違うんですって。アレは2話目で「兄妹の仲がどれほどのものだったか」「主人公にとって妹がどれほど大切な存在だったか」をさらに強固にする2話なんですよ。その描写が強固であればあるほど、主人公の動機、もっと言えば物語の軸がぶれなくなるんです!……たぶん。
ほら、デスノートって漫画が会ったじゃないですか。あの名作の2話覚えてます? ノートをどうやって保管するかに丸々1話使ったんですよ! あの1話でデスノートの存在がいかにヤバイものかっていうことを強固にしてるんですって。
だからファイアパンチの2話目もきっとそういうことだって! 信じてよ!←
7.作者が奇才すぎる
新人の藤本タツキ先生に関する情報は少なく、集めるのになかなか苦労しました。
どうやら連載前は読み切りをいくつかジャンプSQ等で発表していたみたいです。
・恋は盲目(ジャンプSQ.19 (エスキューイチキュー) Vol.13 2014年 05月号 [雑誌])
・シカク(ジャンプSQ.19 (エスキューイチキュー) Vol.14 2014年 07月号 [雑誌])
・予言のナユタ(ジャンプSQ. 2015年8月号)
あと、おまけとして、ツイッターに「ながやま こはる」という小学3年生の女の子がいます。どうやら彼女のお兄ちゃんが「藤本タツキ」先生のようです。
ながやまこはるちゃんは小学3年生らしい、ほほえましいツイートをされていますが、たまに返信するとき素になっています←
藤本タツキ先生のツイッターアカウントを見つけることはできませんでしたが←、この「ながやま こはる (@nagayama_koharu)」ちゃんをフォローしておけばファイアパンチの最新情報が手に入るかもしれませんね。
まとめ
いろいろと書きましたが、一読者としてファイアパンチの続きが今からとても楽しみです。ジャンプ+で毎週、しかも無料で読めるので、私は追いかけていきます! そして、またこの作品のことでわいわい話ができたら最高ですね。それでは!
追記 ファイアパンチ1巻の発売日は7月4日予定! 予約いそげ!発売中!
ついに発売日が決まったようですね。予約が始まっています。ちなみにキンドル版は7月18日配信予定です!
タイトルロゴふくめて表紙がかっこいい! 2巻の発売日も楽しみです!
おまけ ファイアパンチ好きならジャンプ+で新連載の「地獄楽」がおすすめ
紆余曲折アリながらも、ついに完結したファイアパンチ。月曜日のファイアパンチロスを救ってくれる漫画がジャンプ+で連載開始しました。
ジャンプ+の新連載「地獄楽」。おもしろかった!月曜日の楽しみが増えてうれしい!
— 牛野トモ (@tomo20140823) 2018年1月22日